各症状とお灸について
HOME
治療院案内
来院できない方の治療相談
治療院の先生へ
東洋医学ブログ
お問合せ
温灸治療
・夜尿症
・妊娠したい(不妊症)
・各症状について
鍼灸治療
接骨治療
温灸治療について
■症状をクリックしてください。
夜尿症
不妊症(妊娠したい)
頭・顔の症状
女性特有症状
胸の症状
小児の症状
自律神経障害
運動器疾患
消化器障害
循環器疾患
呼吸器障害
代謝・栄養・内部分泌腺疾患
皮膚障害
目・耳鼻咽喉・歯疾患
皮膚症状
泌尿器疾患
■頭・顔の症状
▲ページトップへ
頭痛
・ 頭痛とは頭の深部痛または放散痛を意味するが、三叉神経の分布領域である前頭部に訴える表在痛、あるいは頚部に骨、筋肉などの障害による後頭神経に由来する後頭、側頭部の表在痛も、頭痛のうちに考えなければならない。頭痛を鍼灸の側面から見れば、典型的な三叉神経痛と、頭皮の外傷や化膿による痛みは除外し、その他の頭部全体に現れる疼痛および緊張感は一括することが、治療法に共通性のある病症となる。また,頭重は頭痛とともに生じることもあるが、別の原因に基づくこともある。しかし、頭痛と頭重は鍼灸の共通的な治療で効果が期待できるものが多いので、頭重は頭痛に含まれた病証とするのが実際的である。
筋収縮性頭痛
血管性頭痛
髄膜刺激による頭痛(脳内出血、脳炎など)
牽引、変位による頭痛(圧迫する腫瘍・血腫、悪性高血圧症など)
その他(目・耳・鼻・咽頭・歯疾患からの放散性頭痛・妊娠中毒など)
・頭痛は生涯を通じてまったく経験しない人は少ないほど、極めて多い訴えである。そのうち鍼灸の適応するのは筋収縮性頭痛であり、これに類似した病変で頚椎障害や筋緊張に伴う後頭神経痛も鍼灸によって著効をあげる。血管性頭痛は鍼灸で鎮痛しがたいこともあるが、片頭痛の一部に適応する場合もある。
筋収縮性頭痛
後頭神経痛
片頭痛
三叉神経痛
・ 顔面の表在感覚は主として第五脳神経の三叉神経が支配する。顔面痛は三叉神経痛が主役をなすが、交感神経系やその他も関連し、顔面痛のすべてが三叉神経痛ではない。疼痛性チックは三叉神経痛を意味する。
本態性三叉神経痛
症候性三叉神経痛
血管性三叉神経痛
その他の三叉神経痛
・三叉神経痛または顔面痛のなかで鍼灸治療が適応となるのは、本態性三叉神経痛と非定型的顔面痛である。症候性も時には症状軽減の鎮痛効果を現す症例も見られる。
本態性三叉神経痛
非定型的顔面神経痛
舌咽神経痛
症候性三叉神経痛
顔面運動障害
・顔面筋の運動障害で日常の臨床において多く接するのは、顔面神経麻痺と顔面痙攣である。この両疾患は鍼灸治療として刺激を与える方法に差はあるとしても、鍼灸を行う治療点はほぼ共通する。したがって、顔面の麻痺と痙攣は、治療の立場からみれば顔面運動障害としてまとめることができる。
・ 顔面の麻痺と痙攣のうち鍼灸治療の適応となるものは、ベル麻痺と眼瞼振戦であり、ときに効果を望めるのはハント症候群と特発性半側顔面痙攣である。
ベル麻痺
眼瞼振戦
ハント症候群
特発性半側顔面麻痺
顔面運動障害
・毛髪が脱落して疎または消失する状態を脱毛症といい、頭髪のみでなく眉毛、ひげ、体毛、陰毛などの脱落もふくむ。
円形脱毛症
▲ページトップへ
■胸の症状
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
肋間神経痛
・ 背部、胸部、腹部の体表感覚は、主として胸神経の前技と後技によって支配されている。そのうち肋間神経経路に痛みを訴えるものを肋間神経痛と呼んでいる。しかし、この部位に痛みを現すものが、すべて肋間神経痛ではなく、厳密に肋間神経痛と呼ばれる症状はきわめて少なく、胸痛を訴えても詳細な鑑別が要求される。
心・血管の疾患(心筋梗塞、狭心症)
肺・胸膜の疾患(悪性腫瘍、大葉性肺炎など)
その他の疾患(変形性脊椎症、脊椎腫瘍、横隔膜疾患など)
・肋間神経痛は総じて鍼灸の適応症であるが、持続性は原疾患によって異なり、特に悪性腫瘍に併発する神経痛様症候は、一時的に症状の軽快をみても、再発を繰り返す例が多い。胸痛を漫然と肋間神経痛として長期に治療していることは、生命の危険も伴うものであり、症状の好転しない例は厳密な鑑別診断が必要である。
肋間神経痛
頚腕痛
・ 頚から上肢に及ぶ痛みと痺れを主徴とし、ときには肩背または胸部までの広範囲にわたり痛みを訴える患者は少なくない。同時に頚腕部の脱力感、冷感、熱感を伴うこともある。これらの病態を生じる原因ははなはだ多岐にわたっているが、鍼灸の臨床的立場からは、これらの症候群を頚腕痛として一種の病証に総括することが実際的である。
頚椎症
胸郭出口症候群
頚椎・頚髄疾患
その他の疾患(バレー・リーウ症候群など)
・頚部、肩背部、胸部、上肢部の疼痛を主症状とし、腕部、手部にしびれ感を訴える疾患は広範囲にわたるが、鍼灸適応は頚椎部、胸郭出口部を神経、血管が通過する過程で障害される病変である。
胸郭出口症候群
バレー・リーウ症候群
むちうち損傷
坐骨神経痛
・ 神経痛は原疾患が判明しない時代は病名であったが、今日では症候名に変わった。そのうちでも神経痛が病名として用いられているのは、三叉神経痛と肋間神経痛の一部である。坐骨神経痛も古典的には病名であったが、原疾患が順次明らかにされるにつれて症候群となった。ことに坐骨神経の根刺激症状によるものを根性坐骨神経痛と呼んでいるが、これも症候群であることには変わりはない。しかし、鍼灸の見地から病像から分類を行えば、基礎疾患がいずれであっても、坐骨神経が障害されて、痛み、しびれ、ラセーグ現象などを主徴とする病態は、坐骨神経痛の用語によって総括することが鍼灸臨床に対応する。といっても根底には各種の疾患があることを忘れることはできない。それは、治療効果を予測し、よりすぐれた治療を提供するためには、原疾患の確認が必要だからである。
腰・仙椎に関連する坐骨神経痛
脊髄による坐骨神経痛
その他の疾患による坐骨神経痛
・坐骨神経痛を現す原疾患を鍼灸治療の立場から見ると、最も適応する主疾患と、ある程度効果を期待でき疾患に分割できる。しかし、主疾患のすべてが全治するという意味ではなく、多くの症例が施鍼施灸で症状を回復させ、職場復帰が可能であるということであり、推疾患は回復率が低下するというに過ぎない。
変形性脊椎症
腰部椎間板ヘルニヤ
腰部椎間関節症
梨状筋症候群
脊椎すべり症
上脚痛
・大腿部の疼痛を主徴とするもののうち、後面の痛みを除いた症状を上脚痛と呼ぶことにする。大腿前面の神経痛様症状はしばしばみられるが、これを以前には大腿神経痛と読んでいた。大腿外側に疼痛を訴え、ときに知覚異常を伴う疾患を知覚異常性大腿神経痛と古くはよんでいた。また大腿内側が痛むのは閉鎖神経痛ともいった。この三徴候は腰髄神経叢からでる神経の走行上に痛覚を訴える病態であり、鍼灸臨床の立場では、これらを合併して一種の病像とするのが実際的である。
・ 上脚痛の原疾患は上記の通りであるが、適応症は坐骨神経痛とほぼ類同である。しかし、腰神経根を障害する疾患は下位腰椎に多く、本症に関係する疾患はL2、L3神経根が主体であり、原疾患の頻度は坐骨神経痛とは異なる。
変形性脊椎症
腰部椎間板ヘルニヤ
椎間関節症
不安定腰椎症
脊椎すべり症
運動感覚障害
・四肢ならびに大幹部を含めた広範囲に運動障害と感覚障害を起こす疾患は、神経の障害部位により運動のみの障害になることもあれば、感覚のみの障害になることもあり、また両者が複合して起きることもある。この運動神経感覚障害は鍼灸治療において、治療点はほぼ共通に用いることが多く、治療の手技は症状に応じて層別しなければならないことがある。このように運動障害や感覚障害を広範囲にあらわすとき、臨床的に一種の病像として対処できるものであり、これを治療的な症証とする。
運動障害
感覚障害
感覚解離
脳実質疾患
脱髄性疾患
錐体外路疾患
筋疾患
脊髄疾患
・広範囲に運動・感覚障害を生じる疾患はきわめて多岐にわたるが、鍼灸治療である程度の効果を期待できる対象は、脳卆中による片麻痺の軽度なものと、不随意運動、筋萎縮、知覚障害の進行が急激でないものに限られる。
脳出血
脳梗塞
一過性脳虚血発作
振戦麻痺
末梢神経性進行性筋萎縮
脊髄前角炎
横隔膜痙攣 しゃっくり
・横隔膜痙攣は強直性と間代性とがある。強直性は破傷風、脳炎、縦隔洞炎、胸膜炎などで生じる。間代性は俗に言うしゃっくりである。
・横隔膜痙攣で鍼灸治療の適応となるのは間代性のみである。強直性は沈静が困難なのと同時に、横隔膜痙攣を起こし重篤な症状に進む可能性があるからである。
間代性横隔膜痙攣
▲ページトップへ
■自律神経障害
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
不眠症
・鍼灸治療で効果を期待できるのは、精神生理学てきな不眠の一過性不眠症と持続性不眠症である。特に一過性は最適であるが、持続性の中には効果をあげがたい例もある。また老年者不眠症も持続性不眠症に属するものが多く、その一部はある程度の効果が期待される。
一過性不眠症
持続性不眠症
老年者不眠症
神経症
・神経症は精神疾患の中でも最も発生頻度が高く、不安感、焦燥感、劣等感などの情緒的な乱れが現れる病態であり、それは一時的な可逆的な障害である。発症には性格的と環境的な要素があり、それを生じるチ直接の引き金的な要因も存在する。
・神経症は一般的に鍼灸治療の適応となるが、症状の重いときは効果のあがり難い例もある。神経症を鍼灸の治療的立場から見ると、自律神経系を介して身体的な愁訴を除くことにより不安、心気症、抑うつ症などの精神症状を軽減する可能性がたかい。
不安神経症
抑うつ神経症
神経衰弱
心気性神経症
ヒステリー
恐怖症
強迫神経症
離人神経症
不安愁訴
・不安愁訴とは各臓器に器質的変化は証明されていないが、種種の不定な症候を訴えるもので、生体の恒常性維持が不安定状態に陥ることである。
・ 不安愁訴は身体症状から精神症状へ、あるいは神経症状から身体症状へと変化し、日々多彩な愁訴を出現する。疲労感、のぼせ、冷え性、熱感、異常発汗、頭痛、めまいなど、自律神経失調症、心身症を主疾患としてあげられるがこの二つは鍼灸治療としてはほぼ類似しており、これを臨床上では一種の病証としている。
・ 自立神経失調症と心身症の鍼灸治療はほぼ同様である。しかし、心身症は自立神経失調症より効果が上がりがたい病証である。
自律神経失調症
心身症
精神病
・精神病のうち内因精神病の代表である躁鬱病、精神分裂病はほぼ類似の治療が適応するため一種の病証とする。
躁鬱病
精神分裂病
てんかん
・てんかんとは癲癇と書き、慢性的な脳疾患である。脳神経細胞膜の電位が不安定で、脱分極方向へ変化し、それが回復しがたいことが基盤となり過剰発射によるてんかん発作を主徴とする疾患である。知的障害、性格変化、精神症状を伴うこともある。てんかんは真性てんかんと症状てんかんに分けられる。真性は明らかな脳病変をかくものであり、遺伝子要因と不明な機械的要因が考えられる。症状てんかんは出産障害、脳膜炎、髄膜炎、頭部外傷、脳腫瘍などが多い。症状てんかんも遺伝要因を無視はできない。
・ 東洋医学では癲癇とも書いたが単に癲ともいい、癲疾、癲邪、卒癲とも呼び、癇は癇疾、癇病、風癇、経癇、癇眩とも表記した。癲は「くるう、精神の錯乱」などの意がある。癇は「ひきつけ」などの意である。
・てんかんが鍼灸の適応になるかどうかは疑問が生じるところであるが、若年者に発生した軽症には脳循環の改善、身体的愁訴を通じて精神症状の緩解を起こし、発生を目的において鍼灸を適応すると考える。したがって、てんかんは主疾患になるものではなく、鍼灸が適応するものはすべて准疾患と考えるべきである。
▲ページトップへ
■消化器障害
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
嚥下困難
・嚥下は流動物、固形食物が口から胃まで通過する過程をいう。それは自動的ではなく飲食物が粘膜に触れると反射的な食道壁の運動がおこる。この過程において疼痛、食道内腔の変化、食道運動の障害を起こし、運動が円滑に行われなくなれば嚥下困難が生じる。また食道周辺の他臓器から圧迫、神経系疾患からも起きる。
・ 東洋医学では膈いつとしたことが多い。膈は胸のうちの意で、いつはむせぶ、ご飯のつまることの意である。
・ 嚥下困難は偏桃などの疾患でも訴えるが、発熱の有無、疼痛部の病変により鑑別できる。嚥下困難で最も重要なのは食道疾患であるが、機能的なものは一般には急に症状を現すのに対し、器質的なものは徐々に発症する。特に食道癌では固形食物の通過が悪く、症状は次第に増強する。食道以外では甲状腺腫瘍、縦隔腫瘍などでも嚥下困難が生じX線検査が必要である。
カタル性食道炎
逆流性食道炎
食道知覚過敏症
食道痙攣
食道狭窄
特発性食道拡張
嘔吐
・嘔吐は胃内容が食道、口腔を通じて体外に排出される反射で有害物質の摂取から身体を守る一種の自己防衛反のである。顔面蒼白、冷汗、失神感、脱力、血圧降下、脈拍呼吸数の増加など自律神経系症状を現す。
・ 東洋医学では単に嘔または吐という。
・ 嘔吐、は各種の疾患に表れる症状であるが、吐物の性状について考慮を払う必要がある。特に色、臭気、食物残渣、血液などは、鍼灸治療の対象として鑑別する上に役立つところが少なくない。
神経性嘔吐
術後胃炎
食物逆流症
幽門狭窄症状
胃症候
・胃部の重圧感、膨満感を主症状とし、ときに胃部鈍痛を訴え、あるいは食欲不振、食味不良、悪心などの症状を胃症候として一括すると鍼灸の臨床に直結した病像となる。
・ この症状は胃疾患のみではなく、消化器系疾患はもとより薬物、妊娠中毒、更年期や代謝性疾患など広範囲にわたり考慮しなければならない。
・ 胃症候としての各症状は、広い範囲の疾患に伴うことは上記のとおりであるが、鍼灸の適応症とを十分考慮しなければ、患者にとって不幸な事態を生じる恐れがある。特に悪性腫瘍によるものは生命に対する予後の点から鑑別が重要であり、潰瘍から急性腹症に進む可能性がある対象も禁忌症と考えなければならない。また良性腫瘍や形態的変化で可逆性の望みが少ない病変は、鍼灸を行っていて適正な治療時期を遅らせないように配慮することが肝心である。
急性単純胃炎
慢性胃炎
胃神経症
胃アトニー症
急性出血性胃炎
神経性胃液欠乏症
胃下垂症
上腹痛
・上腹痛または心窩部痛は、腹痛のうちでも多い徴候である。これは早期に出現し、臨床時に唯一の症状となる重要な価値のある場合と、心因性で重要性を持たない場合とがある。
・ 腹痛は内臓自体にもとづく疼痛、腹膜刺激にもとづく疼痛と連関痛に区別される。内臓自体にもとづく疼痛は臓器の伸展、痙攣、その他の刺激により主として自律神経を通じて感知されるものであり、腹膜にもとづく疼痛は壁側腹膜、腸間膜などに炎症、機械的刺激が加わって起こるもので脳脊髄神経を通じて伝達される。また連関痛は臓器の病変によって内臓知覚反射にもとづき一定の皮膚に感じられるものである。
・ 上腹痛は食道疾患、胃・十二指腸疾患、肝・胆道疾患が重要な目標であり、虫垂炎初期の疼痛も鑑別上必要なことがある。鍼灸の適応から多くは除外されるが、急性腹症として急性胆のう炎、急性膵炎、急性虫垂炎の早期鑑別には注意しなくてはならない。
胃酸過多症
胃潰瘍
十二指腸潰瘍
胆石症
胆のう炎
慢性膵炎
中部腹痛
・中部腹痛は急性と慢性がある。急性は胃潰瘍の穿孔性腹膜炎、十二指腸の蛔虫迷入、急性虫垂炎、急性膵臓炎、胆石仙痛、細菌性腸炎も心窩部痛と合わせて起こる場合がある。慢性的な中部腹痛で鍼灸適応となるのは、慢性腸炎、神経性の腸疾患、外科手術の腹膜癒着による間欠的腹痛、慢性腹膜炎などである。
慢性腸炎
腸神経痛
急性腸炎(食事の不摂生によるもの)
慢性腹膜炎
下痢
・下痢は消化管内において十分に水分が吸収されず、水分量の多い無形便を排出することである。下痢は急性と慢性に分けられて急性は食事不摂生、感染症、アレルギー性胃腸炎、下剤である。慢性は消化不良性(無酸性、過酸性)による胃性下痢、膵酵素の障害の膵性下痢、吸収不良性には腸内細菌の異常繁殖による腐敗、発酵する腸炎などがある。
大腸過敏性症候群
吸収不良性下痢
消化不良性下痢
アレルギー性胃腸炎
便秘
・便秘とは健康時と比べ排便の回数が減少し、不快感を伴うものを言う。排便が2日、3日に1回であっても、苦痛が無く満足感があれば便秘とはいわない。便秘は、器質的病変として、腸管狭窄による直腸癌、隣接器官の圧迫などがある。また脱肛、痔核などによる便意の抑制などでも便秘は起こる。機能的病変として、環境の変化、精神的ストレス、残渣の少ない食品摂生による一時的なものがある。
・東洋医学では大便窄離、大便堅繰などといわれていた。
・便秘には一過性と慢性持続性がある。
一過性便秘症
弛緩性便秘症
排便困難症
痙攣性便秘症
器質的便秘症
▲ページトップへ
■呼吸器障害
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
感冒
・感冒とは鼻粘膜の急性炎症を指し、俗語で『かぜ、鼻かぜ、風邪』などと呼ばれている。咽頭炎や喉頭炎を併発しやすいところから急性鼻咽頭炎、急性上気道炎とも呼ばれる。
・鍼灸治療は直接作用すること不可能であっても、生態側の抵抗力を増加し、病変を早く回復させる機能を高めるためには、適応疾患としてもあげられる。
急性鼻炎
急性副鼻腔炎
急性咽頭炎
咳嗽
・咳嗽は主として気道内の異物や分泌物を排出するための固体の防衛反応である。この咳嗽は気管、気管支、肺の疾患のみから生じるものではなく咽頭、喉頭疾患はもちろん、胸膜、大動脈、縦隔などの疾患からも生じることがある。
慢性気管支炎
急性気管支炎、急性気管炎
気管支拡張症
喘息
一般に喘息といえば気管支喘息を指すが、心臓性喘息、尿毒症性喘息もある。そのうち鍼灸治療の適応となるのは気管支喘息である。
気管支喘息
▲ページトップへ
■皮膚障害
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
凍瘡
・凍瘡、俗に言うしもやけは、低温に反復にさらされたときに生じる凍傷の一種である。発赤、腫脹を現すが、鍼はしばしばよい効果をあげる。
凍瘡またはしもやけ
▲ページトップへ
■皮膚症状
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
皮膚腫瘤
・体表に限局性の新生物を生じるもので、施灸、ときに施灸の対象になる病変を皮膚の腫瘤と呼べば、鍼灸治療の共通する一種の病変になる。
尋常性ゆうぜい(いぼ)
糸状ゆうぜい
うおのめ
黒子
良性上皮性腫瘍
老人性色素班
尋常性?瘡(にきび)
皮膚掻痒
・皮膚の掻痒は、表皮直下の真皮上層において、樹枝状に分岐する痛覚をつかさどる無髄神経終末、主として伝導の最も遅いC繊維の終末が受容器となり、軽微で持続的な閾値以上の刺激による掻痒を起こすと考える。
蕁麻疹
皮膚掻痒症
▲ページトップへ
■女性特有症状
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
月経異常
・月経異常で鍼灸治療の適応症であり、臨床時に多く対象となる病態は、月経随伴症状の異常である月経困難症である。また月経前期緊張症も鍼灸の適応となる。月経周期の異常としては?発月経が鍼灸治療で不整を回復することがしばしばあり、無月経も種類によってはよい効果が期待できる。
月経困難症
月経前期緊張症
無月経
月経周期と月経量の異常
帯下と性器出血
・帯下は女性性器からの分泌物で『こけし』ともいい、膣外に流失した分泌液である。成熟婦人の膣内はやや粘稠性の白色を帯びた内容で湿潤されているが、卵管、子宮、頸管の中に膜から流出したもので、膣粘膜には分泌線がない。
・ 性器出血は生理的な月経すなわち正常性器出血もあるが、ここで取り上げられるのは異常性器出血として現れる出血を指す。
子宮内膜炎
子宮膣部びらん
機能性子宮出血
子宮筋腫
更年期障害
・更年期とは婦人の生殖機能が失われて行く時期であり、思春期と逆行する過程である。
・このような内分泌機構の変化で、一過性の副腎皮質機能の亢進、甲状腺機能の低下、新陳代謝の減弱、自律神経系の失調などにより、更年期障害の症状を示す固体となる。
更年期障害
更年期うつ病
更年期肥満
老人性膣炎
外陰掻痒症
不妊症
・女性のみでなく、男性の生殖器疾患にも関連しているが、鍼灸に適応する疾患は機能障害によるもの、あるいは可逆性の器質的疾患である。ことに不妊は病態生理が複雑であって、10%前後は原因が不明とされている。原因の不明な不妊症は鍼灸治療の対象になる傾向がある。
排卵障害
着床と発育の障害
不妊の精神的因子
切迫流産
早期妊娠中毒症
・妊娠中毒症には前期と後期があり異なった症候群を現す。鍼灸治療の対象は前期または早期の妊娠中毒症であり一般に、つわりと呼んでいる。
・鍼灸治療の効果が期待できるのは早期妊娠中毒症の第二期までである。
妊娠流涎
妊娠悪阻第一期
妊娠悪阻第二期
和痛分娩
・分娩時の疼痛である陣痛の除去または緩和を目標とする処置を、無痛分娩あるいは和痛分娩という。
・陣痛の異常には、@子宮収縮の間歇が長すぎて発作が短いか、発作は繁回でも収縮力の弱い微弱陣痛、A子宮収縮が以上に強く、発作が長いか、間歇の短い過強陣痛、B発作が長く間歇が極めて短く、子宮収縮が激しく疼痛を伴う痙攣陣痛がある。
正常分娩
胎位の異常
乳汁不足
・乳汁分泌が完全に欠く無乳症はきわめて少ないが、乳汁の分泌が不十分である乳汁不足はしばしばみられる。
乳汁分泌不全
産褥乳腺炎
乳頭皸裂
▲ページトップへ
■小児の症状
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
小児神経過敏症
・小児の精神的、身体的症状のうち、泣きやすい、夜泣き、怒りやすい、驚きやすい、指しゃぶりは小児神経症の一部症状とみられる。
・ 小児過敏症の範囲としては乳児期、幼児期の疾病である。この期は肉体の発達とともに運動機能も急激に発達するが、精神的、心理的な面でも発達して固体の基礎が構成される。外界の環境に著しく敏感で影響されやすい時期である。
神経症
憤怒痙攣
神経性習癖
小児消化不良
・乳幼児を中心として、一部は低学年の学童児、をふくめ、下痢、悪心、嘔吐、食欲不振などを伴う病態を、小児消化不良として一括する。
乳幼児下痢症
急性および慢性胃炎
自家中毒症
夜尿症
・乳幼児が成長して排尿機能が成熟する年齢に達した後に、夜間無自覚に排尿するものを夜尿症という。
・夜尿が器質的病変から起きるものとして、精神薄弱、脳炎、脳膜炎、糖尿病、尿崩症、尿路感染などがあげられるが、その鑑別は容易である。
夜尿症
▲ページトップへ
■運動器疾患
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
筋肉痛
・筋肉痛は鍼灸治療により著効を奏する場合が少なくない。とくに適応となるのは全身の広範囲に痛みを起こす疾患よりも、ある筋群に限局して痛みが生じたときに効果が大きい。感染症として生じるインフルエンザ、化膿性筋疾患、旋毛虫症などや、膠原病の皮膚筋炎、急性灰白髄炎などは適応から除外しなければならない。
・ 限局性の筋肉痛については病態の研究が遅れており、分類概念が一般化されていないため、病理学的にも臨床学的にも、混乱した傾向がある。ここでは間質性筋膜線維炎、多発性筋痛、急性硬直性頚痛がある。
・ 筋肉痛は上記の適応疾患としてあげたのみでなく、単なる疲労によるものから発熱による全身性のものまで公汎にわたっている。いずれの筋肉痛でも鍼治療は悪化させることは少ないが化膿性のものや、発熱の高度な疾病は避けて、ほかの治療にゆだねるのが正しい態度である
間質性筋膜線維炎
急性硬直性頚痛
多発筋痛
項背痛
・後頭部、肩上部、肩甲間部の軟部組織に緊張感、重圧感、疼痛などの不快な自覚的愁訴があり、筋の過緊張、圧痛を認める状態を言う。 項背痛を主要な症状とする疾患で頻度が高いのは、前項で筋肉痛としてあげた間質性筋膜炎を上げられるが、それは炎症ではなく腱筋症や膠質化学的変化による筋硬結、あるいは筋変性を考えるのが妥当である
項背痛
肩甲挙上筋痛
肩甲内引筋痛
頚椎伸展筋痛
頚椎回旋筋痛
胸椎伸展筋痛
脊柱痛
・脊柱痛を訴える疾患は、脊椎、椎間板または脊髄そのものの障害によるもの、単なる過敏状態として現れるもの、内臓疾患の関連痛として起こるもの等、各種の機転が想定される。ここでは脊柱部にみられる疾患のうち臨床上に多く接するものをあげる。
・ 脊椎の自発痛または打・圧痛は過敏状態でも骨の器質的障害でも鍼灸を行うと症状が容易に取り除かれることが少なくない。脊椎カリエスや脊椎圧迫骨折などは安静が必要であり、強い刺激にならぬように注意して治療する必要がある
脊椎過敏症
椎間関節症
頚部棘突起痛
上胸部棘突起
下胸部棘突起
腰部棘突起痛
仙・尾骨痛
腰痛
・生涯を通じて全く経験しない人ないほど極めて多い病状である。それが筋、靭帯、骨、脊髄、内臓などの疾患によって起こるときは、原病名に伴う一症状として呼ばれるが、原因の明らかでない腰痛に対しては、腰痛症として一括されている。ことに筋性に痛みの起きるものは、腰痛症と呼ばれる場合が多い。しかし、これを腰筋痛と呼ぶにはその断定が必ずしも容易ではなく、そこで原因不確定な腰痛をすべて暫定的症候名に包含している。またX線上に変化があっても、それが腰痛と何ほどの関係をもっているかは疑問を残すところである。たとえば椎骨粗しょう症や変形性腰椎症が認められても、なんら腰痛を訴えない場合がみられるからである。
・上記のとおり腰痛は広範囲の疾患に付随する症状であるが、悪性腫瘍や顕著な外科病変がない限り、鍼灸治療の適応疾患となる。ここでは腰痛を起こす頻度の高い疾患と、鍼灸治療の成績を述べる。内臓疾患に伴う腰痛も鍼灸は痛みの軽減に有効であるが、適応症として病態内容の記載は省略する
■原疾患の分類
A)腰・仙椎に関連する腰痛
B)腰・仙椎の炎症、腫瘍による腰痛
C)脊髄疾患による腰痛
D)軟部組織の腰痛
E)内臓疾患に伴う腰痛
■主疾患
腰部筋痙縮
筋・筋膜性腰痛症
変形性脊椎症
椎間板ヘルニア
腰部椎間関節症
椎間板変性
不安定腰椎症
椎骨粗しょう症
脊椎分離症
■椎疾患
脊椎すべり症
姿勢性腰椎症
仙腸関節の疾患
肩関節痛
・肩関節部の自発痛、運動痛、圧痛、更に運動障害も含めて、鍼灸の治療対象になる一種の病証である。これらを包含して肩関節痛と呼ぶが、肩関節を構成する骨および軟部組織の変性、肥厚、炎症、癒着、石灰沈着、ならびに神経障害で、この病症が生じる。この病像は患部単独の病変のみでなく、全身性疾患の部分症状としても訴える、ことに50〜60歳代に多発する肩関節の疼痛と運動制限を主徴する疾患は病態が順次明らかになりつつあるが、いまだ十分に解明されていない。五十肩の通称も病態もふまえた病名に変わる可能性がある。
・肩関節痛は外傷性疾患を除き、鍼灸治療に適応する疾患が多い。ことに肩関節の炎症、肥厚、変性などによる疼痛は有効なことが多く、関節の拘縮による制動に対しては長期の治療が必要である。
■理学的検査
肩関節外転障害
肩関節伸展・屈曲障害
肩関節内旋・外旋障害
■主疾患
五十肩
肩峰下滑液包炎
棘上筋腱炎
癒着性関節包炎
腱板炎・腱板損傷
石灰沈着性腱板炎
上腕二頭筋腱鞘炎
鳥口突起炎
上腕三頭筋症状
肩の関節リウマチ
肘関節痛
・肘関節痛:急性、慢性の炎症性疾患で生じるほか、過酷な使用による筋、腱などの軟部組織に炎症が生じても痛みとなる。更に外傷による捻挫、脱臼、骨折などは激しい疼痛を訴える。
・肘関節は慢性的疼痛を訴える疾患のうちには、鍼灸治療の適応となるものが少ない骨の外傷による離断や細菌の感染によるものは、鍼灸治療では不適応であり、ほかの治療にゆだねなければならない。
肘の慢性関節リウマチ
外上顆炎
運動性肘関節障害
変形性肘関節
振動機械による肘関節障害
肘内症
肘トンネル症候群
肘関節部石灰沈着性腱炎
外側上顆部痛
内側上顆痛
肘頭部痛
肘窩部痛
手関節痛
・手の関節は小骨の組み合わせによって構成され、ほかの動物にみられない巧妙な機能を発揮して、人類文化の一大発展が構築された。それ故に、手は疲労や外傷にさらされる機会も多く、手の関節痛を生じる要因となっている。手の関節痛のうち鍼灸の臨床で接する疾患は、まず慢性関節リマウチがあげられる。腱鞘炎もしばしば遭遇する対象であり、外傷の後遺症や変形性関節症もときに治療を請われる疾患である。
・手の関節に慢性的な疼痛起こす疾患のうち、鍼灸治療の適応となるのは慢性関節リウマチである。しかし、リウマチは一般的に根治させることが困難な対象である。また疲労による炎症性の疾患も鍼灸治療として良い対象である。手指の先天性異常である形成障害、分離、奇形、形成不全などや、外傷による骨折、脱臼、腱断裂、神経損傷、拘縮、萎縮、あるいは腫瘍、細菌感染による疾患は鍼灸の対象外である。
慢性関節リウマチ
腱鞘炎
へベルデン結節
手根間(トンネル)症候群
ガングリオン
急性石灰沈着性腱炎
股関節痛
・関節部の変形、炎症、骨・軟骨の病変、腫瘍などによって生じるが鍼灸の臨床では接する機会が多くない。そのうちでも変形性股関節症や、関節リウマチの部分症状は治療を求めるものもある。
・ さきに原疾患の分類であげたように股関節痛を訴える疾患は鍼灸の適応となる場合は極めて少ない。たとえ適応であっても、ほかの病症でみられたように、その病症の全過程にわたって鍼灸単独で対応できる場合は少ない。その疾患のある時期、たとえば慢性関節リウマチで病症が極度に進行していないもの、あるいは変形性股関節症で加齢的要因が主体となるものなどが鍼灸の治療対象となる。
変形性股関節症
股関節のリウマチ
単純性股関節炎
滑液包炎
ペルテス病
前股関節症
変形性骨炎
膝関節痛
・膝関節痛を訴える患者は日本に極めて多い。畳の生活に関係がありはしないか疑いもたれるが、近年は椅子の生活が増加したにもかかわらず多発することは、体重負荷による屈伸運動と膝関節の構造そのものに問題を求めなければならない。著者は1973年来院延べ患者数の統計を調査した所、膝関節痛の頻度は第4位であり、全患者数9%を占めていた。また医道の日本社で1978年にアンケート調査した結果では1044人の鍼灸臨床家の回答により、膝関節痛が5位を占めていた。これらの点からみて、膝関節の疼痛を主徴とする疾患は、鍼灸の臨床では重要な対象として考えることができる。
・膝関節に疼痛を現す疾患は上記のように各種をあげられるが、そのうち鍼灸治療に適応する疾患でしかも発症頻度が高いものは、変形性膝関節症であり、それに続いて接する機会が多いのは、慢性関節リウマチの部分症状である。
関節症
炎症疾患
膝内障
滑液包疾患
変形性膝関節障
膝の慢性関節リウマチ
痛風
神経障害性膝関節症
側服靭帯損傷
偽痛風
膝蓋軟化症
足関節痛
・人類は直立歩行を行う生活に変わったため、足の関節はその機能に適する構造に進化した踵骨は最もよく発達して体重を保持する役目を果し、足側面は縦軸と横軸の弓隆を成して、体位の変換による加圧に堪えられる機構を備えた。しかし、足の各関節は全身の加重を受けると同時に、各種の方向に動く体位を安定させる結果、足関節痛を生じる。とはいえ、負荷に堪える率に比較して、疼痛を訴える例の少ないのは、関節の運動量が少ないことによるものであろう
・足の関節はその数が多く、痛みを出す疾患の数も多い。鍼灸治療の適応する主要な疼痛性疾患をあげる
慢性関節リウマチ
変形性関節症
アキレス腱周囲炎
アキレス腱部滑液包炎
踵骨骨端炎
踵骨棘
ケーラー病
第2ケーラー病またはフライベルグ病
足踵
痛風性関節炎
偏平足
外反母指・ハンマー指
▲ページトップへ
■循環器疾患
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
心症候
・心疾患の主訴として重要なものは、動悸、心臓痛、呼吸困難であり、その他に不安感、疲労感、不眠、めまい、失神、頭重、咳、喀血、上肢痛等を現すが、これらは心症候と一括して鍼灸治療を考えることができる。
・動悸、心臓痛、呼吸困難の三徴候を伴う疾病は、鍼灸治療の適用する場合は極めて少ない。ことに心筋梗塞、冠状動脈硬化、心筋炎、弁膜疾患、先天性心疾患などは、鍼灸の治療対象にはならない。または心機能不全、呼吸困難ことに心臓喘息の症状を呈するものは、鍼灸の治療対象から除外しなければならないことが多い。自覚的に動悸、心悸亢進、胸部圧迫感、胸部鈍痛、不安感、坂道や階段を登るときに、多少呼吸が苦しい程度のもので、器質的に著明な変化がない場合には、鍼灸治療によって症状を軽減し、ときには鍼灸で全く症状を消失させることもある、そのような治療効果を得られる疾患を鍼灸の適応とし、これに特に効果のあるものと、ときに効果を期待できるものに分け、前者を主疾患とし、後者を准疾患としてあげる
循環系神経症
期外収縮
発作性頻拍症
高血圧
・高血圧症は大多数が原因不明の本態性であり、その経過が緩慢な良性高血圧症は鍼灸治療が適応となる。二次性高血圧症の多くは鍼灸治療の適応とならないが、一部には鍼灸の効果を期待できる場合がある。
本態性高血圧症
慢性糸球体腎炎
糖尿病性腎炎
低血圧
・血圧が正常値の範囲より低い状態にある場合を低血圧といい、低血圧が持続して存在し、頭痛、倦怠感、起立時のめまい感などを愁訴とするときは低血圧症と呼ぶ。しかし、低血圧によって不快な症状をもたらさないもの、ないしは臓器循環の障害を伴わないものは体質性低血圧であり、かえって長命の場合もあって、治療対象からは除外される。低血圧の病態生理をなす規定因子は、心拍出量と末梢血管の抵抗が重要であり、それは血管壁の弾性、動脈系の血液量、血液の粘度などが関連する。これらの因子が減少または衰弱すると低血圧となるが、それには神経性因子、心・脈管性因子、腎性因子、内分泌因子代謝因子が関与する。低血圧の分類は臨床的に体質性、症候性、本態性、起立性に分けると便利である。体質性低血圧は体位に関係なく、自覚症に乏しく、治療をしなくても長命な場合も少なくないので除外する。
・ 低血圧症で鍼灸の最も適応となるのは、高血圧症の場合と同様に本態性低血圧症である。疾病単位には認められていないが、冷え性と呼ばれる状態は女性に多い症候群であり、これは低血圧症や自律神経失調症にみられる。低血圧症も冷え性も鍼灸治療としては類似した病症分類に入れられるところから本項に挿入する。
症候性低血圧症
本態性低血圧症
起立性低血圧症
本態性低血圧症
冷え症
動脈硬化症
・動脈壁が硬くなり、内腔が狭窄する疾患である。本症は血液検査や非観血的検査では証明しがたく罹患血管の破裂や血流減少による臨床症状に待たなければならない。早期の自覚症状として、不眠、頭重、眩暈など訴え体力や精神力の障害を現す。これらの病態は完全に回復するものではないが、症状の改善に鍼灸治療が対応することがある。動脈硬化は形態学的にアテローム硬化、中膜硬化、細動脈硬化に分けられる。アテローム(粥状)硬化は臨床的に最も重要であり脳、心、末梢血管の循環障害を起こす。動脈壁にはアテローム(粥腫)が生じ、石灰沈着、潰瘍形成、血栓形成などを伴い、管腔の狭窄や弾力性の低下をきたすもので、その発生には脂質代謝異常が密接に関係している。中膜硬化は大腿動脈に好発し中膜の石灰沈着を特徴とする。臨床的意義は少ない。細動脈硬化は細動脈ことに脾、膵、肝、脳の順に発生し高血圧の進行と密接な関係がある。遺伝も重要な因子ではあるが、環境因子との区別は同一家系が同じ環境下で生活する点からみて困難なことが多い。その他、運動不足、性格、職業、痛風なども促進因子として関係性がある。東洋医学には動脈硬化症という病理的な認識はなかったが、先にあげた不眠、頭重、眩暈などを訴える一連の病症があったことは昔も代わりがない。それは中風、風眩、頭旋、頭風、風頭眩、風痺などの記載からも知ることができる。頭の自覚症状として、頭痛、頭眩、頭重、頭強、失枕頭重、神経症状として不眠、不臥、不得臥、不嗜臥、健忘、耳鳴、頚・肩のこりでは項痛、頚項痛、頚項筋急、項背痛など心部の痛みは心痛など動脈硬化症にみられる。また間歇性跛行症として、拘攣、転筋、足攣などがあげられる。
・ 全身の動脈が同程度に硬化するものではなく、脳、心、大動脈、小動脈の障害により出現する症状は固体によって相違している。鍼灸治療の対象として多いのは間歇性跛行症であり、冠動脈硬化症や腎動脈硬化症には治療効果が期待できがたい。
間歇性跛行症
脳動脈硬化症
腹大動脈硬化症
▲ページトップへ
■代謝・栄養・内分泌腺疾患
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
糖尿病
・高い血糖値と尿糖を長期に検出でき、状態が進行すれば酸性症を起こす病態で、主として糖代謝の機序が障害される病態である。病態生理は膵島β細胞のインシュリンの合成、分泌能低下、作用不全などが中心となるものである。糖尿病は体重減少を伴った多飲、多尿、多食で疑いがもたれ、臨床的な疑診は、尿糖の存在であり、確実な診断は高血糖の証明である。東洋医学では鍼灸甲乙経に消渇としるされている。
前期糖尿病
潜在性糖尿病
化学的糖尿病
顕性糖尿病
痛風
・プリン体の代謝異常(分解障害、産生亢進、排泄障害)によって関節に尿酸塩が沈着し、激しい疼痛発作を起こす疾患である。症状は一時軽快しても再発を繰り返しついには慢性症に移行する傾向がある。東洋の古典医学においても痛風という症状はあったがそれがプリン体と関係のある疾病か否かは疑問である。
無症候性高尿酸血症
急性痛風性関節炎
間欠期痛風
慢性痛風性関節炎
脚気
・知覚障害、運動障害、浮腫、心臓血管障害を主徴とする全身の栄養障害性疾患であり、白米を主食とする地方に多発する傾向がある。高温多湿が関連をもつ。すなわち熱帯地方では年間を通じて常に発生するがその他では夏期に発病または悪化し冬期は軽快また治癒する。登山や労働などの筋肉作業は発生を促進し症状を悪化させる。東洋医学では脚気のタイプを分割し、脚気緩弱候(軽症)、脚気上気候(のぼせる)、脚気痺弱候(皮膚がはれる)、脚気疼不仁候(痛みとしびれ)、脚気痺攣候(痙攣)、脚気心腹腫急候(胸腹部がはれしびれる)、脚気腫満候(浮腫著明)。
・ 臨床的な主要症状によって幾つか分けることができる。軽症で患者自身が気づかない程度のものから強度の循環機能不全により死の転帰をとるものまでの間に、あらゆる移行型があると考えなければならない。
軽症脚気
潜在性ビタミンB1欠乏症
浮腫性脚気
萎縮性脚気
甲状腺症候
・甲状腺の機能が障害される病態を鍼灸臨床の立場から甲状腺症候として一括する。これは機能の亢進と減弱に分けられるが、機能亢進の代表はバセドウ病であり機能減弱の代表は粘液水腫である。東洋医学では甲状腺機能障害によるバセドウ病、粘液水腫などに相当する古典的病名は見当たらない。甲状腺の機能亢進と機能減弱の症状から考えて幾つか病名があげられる。機能亢進として眼球の突出するものに目風腫、眼?腫があり、甲状腺の腫大には咽外腫、咽喉癰腫などがある心悸の高まりには心煩、心悶などがある。
バセドウ病
粘液水腫
回盲部痛
・体表から臍と右上前腸骨棘との間で外方約三分の一に当たるこの部を中心とする腹痛や圧痛は鍼灸の治療として共通する病態が多い。
単純性虫垂炎
慢性虫垂炎
手術後遺症
破壊性虫垂炎
移動盲腸症
痔症候
・肛門の疼痛、出血、膿排泄、脱出などを起こす疾患は鍼灸治療の立場から見れば治療に用いる経穴はほぼ類似しており、痔症候の名で一括すれば、鍼灸治療が共通する病症となる。この痔症候のなかには鍼灸の適応する疾患も少なくない。
痔核
裂肛
痔瘻
脱肛・直腸脱
挫傷と捻挫
・機械的外力が身体外部に加わって、障害を生じたものを機械的損傷というが、そのうちでも鍼灸で治療効果をあげるもの挫傷と捻挫があり、軽度の不全骨折もときに対象になる機械的損傷は物理的外力により組織の連続性が離断された状態であるが、解剖学的なく機能障害の著明なものは振盪症といい、解剖学的変化を伴うもので、皮膚(粘膜)の離断があるものを開放性損傷、皮膚(粘膜)の離断がないものを閉鎖性損傷(非開放性損傷・皮下損傷)という。鍼灸の治療対象になるのは閉鎖性損傷のうち挫傷と捻挫でありそれに伴う体表軟部組織の皮膚、筋膜、筋、腱、滑液包、関節包、靭帯、血管、神経、骨などの軽度損傷に対し、血流の促進効果をもたらし、自然回復を高めようとするものである。東洋医学では挫傷、捻挫などについて、原因とも病態ともみられる名称として仆撃、堕墜がある。
挫傷
捻挫
不全骨折
▲ページトップへ
■眼・耳鼻咽喉・歯疾患
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
視力障害
・視力は物体の存在や形状を認識する眼の能力をいう。この能力を全うするためには、角膜、前眼房、瞳孔、水晶体、硝子体、眼底、視覚伝道路、視中枢などがすべて正常でなければならない。そこに炎症、混濁、萎縮などが生じると、視力障害を起こすにいたる。またヒステリーや外傷性神経症でも機能的に視力障害を起こすことがある。鍼灸治療においては視力障害のみでなく、眼の調節、屈折、運動、色覚、視野などの障害も、同様の治療によって効果的に処理できる場合があるため、これも視力障害のカテゴリーに含めることが、鍼灸治療の立場からみて実際的である。東洋医学では視力障害を目が暗い、外見上変化がない、眼底出血、風眼、とりめ、斜視などの病気がある。
眼精疲労
偽近視
眼痛
神経症
白内障
色盲
緑内障
眼底出血
中心性脈絡網膜炎
網膜色素変性
老視
網膜疾患
夜盲
結膜充血と流涙
・眼の外表部に疼痛または異物感を訴えときには羞明、眼脂分泌、?痒などを伴う疾病は鍼灸治療において基本的な治療法が共通する。古典的にみて結膜の充血を起こす病気は眼赤痛、大赤眼胎赤などがあり、眼瞼縁炎、眼瞼腫留、めやに、めぼし、ものもらい、強直性眼瞼痙攣、眼瞼下垂などがある。
カタル性結膜炎
フリクテン性結膜炎
春季カタル
麦粒腫
眼瞼縁炎
湿疹性眼瞼炎
濾胞性結膜炎
鼻涙管閉鎖
耳痛と耳漏
・主要症状とし、ときに耳閉塞感、耳内搏動感、耳?痒などが伴う疾病は鍼灸治療の立場からみた場合、これを一つの病像として分類することができる。この病像は外耳と中耳の炎症性機転が主体となるものであるが鍼灸治療として対象となるのは主として中耳の慢性的病変である。東洋医学では耳痛、耳後痛、耳痛鳴聾、耳紅腫痛、耳衂、?耳、?耳膿汁、膿耳、?蒼、?耳瘡、耳瘡などと呼んでいた。
耳管狭窄症
慢性中耳炎
瀰慢性外耳道炎
急性中耳炎
難聴と耳鳴
・内耳または聴神経の障害される場合に起こりやすい。これらの疾病は種類が異なっても、鍼灸治療としては共通的な方法によって処置できる場合が多いため、治療的な立場からは、これらは、これを単一な病像としてみることができる。難聴とは聴力が正常に比べて劣っている状態をいう。外耳道や鼓室内の音波を伝導する機構に障害があるときは伝音性難聴となり低音域が障害される。内耳から聴神経を経て中枢にいたる間に障害があるときは感音性難聴となり高音域が聞きとりにくくなる。東洋医学においては耳聾などがある。
神経性難聴
騒音性難聴
ヒステリー性難聴
外傷性難聴
先天聾
めまい
・自己ならびに周囲の回転感、浮動感、転倒感を覚える平衡感覚の障害である感受装置からの感覚も加わり、反射的な筋収縮、重力を含む加速度刺激を受けて、運動や姿勢の調節がなされている。これらの共同作業のいずれかの部位に、障害が生じれば、めまいとして現れる。めまいは疾病により単独に現れることもあるが、ほかの症状と随伴して現れることも多い鍼灸治療によって、しばしば顕著な効果を収めることの多い症候である。めまいは病態からみて末梢性か中枢性であるかに分けられる。
メニエール病
加速度病(のりもの酔い)
自律神経失調症
片頭痛
高血圧症
低血圧症
眼精疲労
頚部変形性脊椎症
むちうち損傷
頚腕症候群
頚筋過緊張
神経症
心身症
月経異常
更年期障害
耳科疾患
内科疾患
精神科疾患
産婦人科疾患
鼻科・歯科疾患
鼻閉塞と鼻漏
・嗅覚障害、鼻の乾燥、前頭痛、鼻出血などの症状を伴う疾患は鍼灸治療の立場からみれば一つの病像として総合できる対象である。鼻閉塞一時的なものとして炎症欝血に多く見られる。持続的なもので奇形、肥厚、腫瘍などにみられる。鼻漏は鼻の分泌過多であって、その性状は漿液性、粘液性、膿性、血性があり、更にこれらの混合したものがある。嗅覚障害には嗅覚減退、無嗅覚、嗅覚過敏、錯症、悪嗅症などがある。悪嗅症には他覚的と自覚的に分かれる。古来は鼻閉塞を鼻塞などと呼び、鼻漏は脳漏と呼んでいた。
慢性単純性鼻炎
慢性肥厚性鼻炎
アレルギー性鼻炎
副鼻腔炎
萎縮性鼻炎
鼻出血
咽頭痛と口腔痛
・鍼灸治療はこれらの疾患にはほとんど共通するためこれを一つの病像とみることができる。口腔痛も咽頭痛の治療と基本的には共通するため、症状も一部として含めることができる。咽頭痛の痛み方の程度によって異物感、乾燥感、灼熱感、?痒感などがある。
慢性咽頭炎
急性扁桃炎
慢性扁桃炎
口蓋扁桃炎肥大症
単純性口内炎
単純性舌炎
潰★偽膜性扁桃炎
咽頭扁桃の増殖
嗄声と乾呟
・これを粗雑声、濁声、無響声などに分ける。声を出すことは咽頭の最も重要な機能であるが、これが正常に働くためには、声帯は左右から密接し、適当な緊張を保たなければならない。また他の組織が接触しても正常な声を出すことはできない。痰を伴わない‘‘せき“をいい乾性呟嗽、咳払いなどともいわれ上気道の異物感、乾燥感、?痒感などを除こうとするときに起きる。から咳は咽頭、喉頭、気管の疾患に現れるのみでなく、胸膜、縦隔、食道、胃などの疾患が現れることがある。また上気道疾患による咳嗽は常に乾性であるのみでなく、ときに痰を伴う湿性の咳嗽をあらわすこともある。東洋医学では喉痺、上咳などがある。
慢性喉頭炎
声帯緊張筋痙攣
声帯麻痺
結節性声帯炎
喉頭接触潰瘍
歯痛
・歯髄、歯根膜、ゾウゲ質、顎骨に起きる疼痛の総称である歯牙および歯周組織の近位感覚が低いか欠けているために、口腔および周囲気管の疼痛も歯痛として訴える場合がある。歯痛はその原因によって、原発性、続発性、放散性および三叉神経痛などに分けられる。東洋医学では歯の疼痛を歯痛と呼んでいることは、現代も同様である。
・歯科学的処置を施したにもかかわらず痛みのあるものは、鍼灸治療の対象となる場合が少ない。
放散性歯痛
三叉神経痛
歯髄充血
齲蝕症
歯周疾患
コステン症候群
顎関節症
▲ページトップへ
■泌尿器疾患
※著書「最新鍼灸治療学」より抜粋
腎症候
・諸機能が障害されると水、塩類、蛋白質代謝物質の排除に異常が現れる。そのときに最も現れやすい症状は浮腫や蛋白尿でありこの浮腫や蛋白尿には同時に血尿とか背部痛を合併することがある。また高血圧や心不全が主体となって現れることもある。更に原因不明の発熱、倦怠感、食欲不振、嘔気、脱力感、頭痛、貧血を伴うこともあり、欠尿、頻尿などを現す場合もある。鍼灸の治療目標が共通する場合がある。
起立性蛋白尿
ネフローゼ
腎盂腎炎
上部尿路痛
・尿路とは腎杯、腎盤、尿管、膀胱、尿道に至までを指すが、この程度のどの部分に障害があっても尿路痛になる可能性がある。そのうち腎杯から尿管、までの上部尿路結石は95%を占め、激烈な疼痛発作、または慢性的な鈍痛になることもある。鍼灸医学の単位病証となって、治療法に共通性を見出すことができる。東洋医学の病名は疝が代表的である。
尿管結石症
腎結石症
排尿異常
・排尿は一定の時間を隔てて苦痛なく行われ、終了後は爽快感を覚えるのが正常である。もしも病的状態に陥れば、排尿回数の異常としては頻尿が起こり、尿腺の異常としては細小、淋滴、無気力などとなり、排尿困難としては排尿の開始が遅れる遷延性排尿、あるいは排尿の時間が長くなる苒延性排尿となる。鍼灸治療の適応となるものは極めて少なく、適応症に該当する疾患でも病期によっては不応症となる場合がある。
精神性頻尿
慢性膀胱炎
前立腺肥大症
急性膀胱炎
▲ページトップへ
|
HOME
|
治療院案内
|
温灸治療
|
鍼灸治療
|
接骨治療
|
|
夜尿症
|
不妊症(妊娠したい)
|
各症状とお灸
|東洋医学ブログ|